緊張性筋炎症候群 (Tension  Myositis  Syndrome : TMS)

1984年にニューヨーク大学医学部臨床リハビリテーション医学教授のジョン・E・サーノ医師が

提唱した腰痛に関する従来の常識を根底から覆す治療理論。

この場合の「筋炎」は筋肉に「炎症」があるという意味ではなく、

筋肉内に何らかの変化があるという意味である。

サーノ博士はTMSの定義を「痛みを伴う筋肉の生理的変化」としている。

 

運動器系の疾患(肩こり、腰痛、手足の痛みやしびれ、関節痛など)をすべて

共通の潜在的な意識の「抑圧」から来る症候群とする考えである。

  抑圧・・・ココロの防衛機制の一種で、ストレスによって生じた感情により

       精神的破局を避けるための意識的・無意識的なココロの働き。

        (ココロの安全装置による防御機構)

 

人間は「不快な感情」によるパニックをさけるため、意識の目を他に向けさせる必要があり

それには痛みがもっとも都合がよい。

カラダに痛みがあると、不安や恐怖が意識の大部分を占め、

本人の注意をカラダにひきつけておくことができる。

無意識下に押し込めた不快な感情を抑圧するこの抑圧が、ふとしたことで再浮上してきた時が

問題であり、無意識下での抑圧の再浮上は当人を困惑させ、パニック状態に陥れてしまう可能性がある。

この浮上した不快な感情に対処するためにカラダが起こす生体防御反応こそがTMSである。

 

「抑圧ー慢性的なストレス」に対するカラダの防御反応は、

虚血による筋緊張・老廃物の蓄積⇒神経障害であり、神経は筋肉よりも繊細にできていて

ほんのわずかな酸素欠乏でも症状をきたす。

腰痛、坐骨神経痛は肩こりと共にとくに出やすい症状。



【痛みの直接的な原因】

  血管が収縮することによって起こる患部の虚血状態。

  自律神経を介して血管が収縮して、患部の血液循環が悪くなって酸素欠乏を起こすことから

  痛みが生じる。血管収縮に伴って血液量が減少すると、筋肉内に発痛物質である乳酸が蓄積して

  筋肉痛を引き起こす。血液量の減少によって酸素欠乏がより深刻になると筋肉が痙攣してくる。

  さらに酸素欠乏は神経障害を引き起こし、さまざまな程度の知覚異常や筋力低下を招く。

 

多くのストレスの中でも特に「怒り」の抑圧がTMSを発動する。

 

①日常生活におけるプレッシャーによる怒り。

②幼少期に受けた心的外傷(トラウマ)による怒り。

③欲求を満たすために自ら課したプレッシャーによる怒り。

  (タイプ Tー完璧主義者、善良主義)